ギアオイルの選択ポイント
ギアオイルの選択基準は粘度と、LSD用かどうかというポイントがあり
ます。
粘度の数値は75W-90あたりが標準的ですが、銘柄によってもかなり癖があり、
数値だけでは判断できません。
温度によってどの程度変化するか、LSDの効きはどうか、
などの特性は数値では、その数値では表現しきれません。
フリクションをコントロールする添加物によってもフィーリング
が変ってきます。
イニシャルトルクを上げていると、粘度の低いオイルでは柔らかすぎて、
プレート類を破損しそうな、すさまじいガキガキノイズが発生すること
があります。こういう場合は今よりも粘度の高いオイルを使用した
方がよいでしょう。また、潤滑剤を付加するか、最初から含まれている
ものに変更するという方法もあります。
イニシャルトルクとの関係は単純に粘度の問題だけではなく、
潤滑剤(高分子ポリマーなど)の有含量や質にも関係あり、
「LSD用」と呼ばれるものはこの有含率を低して
摩擦係数を下げないようにしているようです。
その分、ギア自体の入りも悪くなることも多少はあるかもしれません。
しかし最近の傾向としては、同じイニシャルでも軟らかいOILで
潤滑剤が含まれるものなら使用できるようになってきましたので、
ギアの入り具合いを犠牲にすることも無くなってきました。
イニシャルトルクは10Kgm以上なら90前後、
15Kg以上ならば 90〜110のシングルグレード程度が良いでしょう。
また、潤滑剤の多く含まれているタイプならば、より低い粘度でも
使用できます。(たとえばWAKO'Sの80-90など)
潤滑剤の有含料による影響として見落としがちなのは
シンクロナイザへの動作です。潤滑剤が多く入っていると
シンクロナイザの摩擦も減り、ギアの回転がなかなか同期しない
ので、入りにくいという現象も出てきてしまいます。
つまり「滑るから入りやすい」ということは単純には当てはまりません。
季節によっても多少は違う値を選択するほうがよいかもしれません。
無論、夏は粘度の高いものになります。